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古海静湖(1914)「尺八獨案内」

国立国会図書館で公開されています.

(著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開)
古海静湖「尺八獨案内」
1914年(大正3年)2月24日 綱島書店

ただし「大正3年2月28日印刷」となっている
Kokai01  Kokai02
本書の冒頭で,使用する尺八の管長さについて「長さ一尺八寸をもつて正とす。然しながら息の強き人は一尺九寸或は二尺迄をも吹くべく弱き人は寸のつまりたる細きものをよしとす。」と書かれています.また,演奏する曲について「虚無僧の初め用いたるものとて一種獨特のものあり この樂器を持つて三絃或は琴に合奏するに至りて三絃に合するを本曲と言ひ琴曲に合するを外曲と言ふ」として,「本曲」の名称が現在と違うようです.

楽譜は「一」から「七」の漢数字が使われ,下に引用した図のように西洋音階のドからシの7音にこの漢数字があてはめられています.孔の全開閉にあてはまらない音程(「一」と「五」)は孔の半開を使うことになっています.実際の演奏に必要になる半音の上下については書かれていません.図中の「四(ヤー)」の意味が良く判りませんが,運指によれば高音の部分に書かれているように「♯四」の音程になります.「一」に琴古流でいう「ツのメリ」があてられているので,曲の演奏は難しかったのではないかと思います.
Kokai03  Kokai04
オクターブについては,「此の音符の上に小黒點を符せる時は高音なる事を表すものなり之に反して音符の下に黒點あるは低音を示すものなれば息を弱く吹き入べし.」と説明し,息の強弱でオクターブを吹き分けると説明しているように思われます.


尺八目次
奏法
音符の事
音の長短
俗歌 
[28曲]

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