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津田峰子編「音楽獨習全書 明笛尺八獨習」

国立国会図書館で公開されている資料です.

津田峰子編「音楽獨習全書 明笛尺八獨習」
1909年5月31日 修學堂
(著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開)

Tsuda01   Tsuda02

奥付によれば本書の発行は1909年(明治42年)になっていますが,「はしがき」の日付は1902年(明治35年)です.1909年の再版と思われます.

「はしがき」によれば,楽器としてはオルガンやピアノが最も優れているものの,一般人はとてもそれらを使えないので明笛や尺八を楽しむのが良いとしています.

はしがき
オルガン,ピアノは實に樂器の獅子王ならめされど一般通俗にもてはやさんことはとてもかなわぬことなれば雨の日雪の夜のなぐさみに題號の明笛尺八の優雅なるもの數十をものせしをこたび公(をゝやけ)にさるゝ事となりたれば編者の光榮はこれに過ぎんも啻(たゝ)にあやまりなきを憂ふるのみされどあつむるところいさゝか心したるところも多ければ願くば一本を購(あがな)ふありてよしなに批判を垂れ給へ 
                     あなかしこ
明治三十五年  編者識


尺八の音名として,図のように下から「一」~「七」の呼称を与えています.メリとカリの説明がありません.しかし,曲譜を読むとメリ・カリで調整しなければならない旋律になっていますが,調整しないで良しとするのか,暗黙に調整することを期待しているのか不明です.本書は「独習」書のはずですから,先生から口伝で習うことを意図していないと思うのですが,本当にこれで独習になるのか,判りません.
Tsuda03

音高については図のように「高音(たかね・こうおん)」,「中音(なかね・ちゅうおん)」,「低音(ひくね・ていおん)」の三段階の音の説明があります.オクターブを上げるために強く息を吹き込むという説明は安直ですが,それは別として,尺八の演奏に3オクターブの演奏を期待していたのでしょうか? ただし,曲譜では今で言う「乙」と「甲」に相当する2オクターブのみが使われているように思われます.
Tsuda04
「曲譜」は「俗曲」9曲,「唱歌」6曲,「軍歌」3曲,「明清樂」4曲,「補遺」10曲(民謡など)です.

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