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CD「地無し尺八の世界 ~瞑想の奥へ、響きの彼方へ~」

志村哲氏のCD「地無し尺八の世界 ~瞑想の奥へ、響きの彼方へ~」を購入しました.「浜松市楽器博物館 コレクションシリーズ26」のCDで,同シリーズでは同氏の「コレクションシリーズ 6 古典尺八1 ~音の表情~」に続く2枚目のCDです.

購入したのは昨年末でしたが,その後,雑事にかまけてゆっくり聴いていませんでした.定価は3,045円なのですが,浜松市楽器博物館で購入すると2,200円ということで,地元の弟に頼んで同博物館で購入してもらいました.

今回の演奏は楽器の音色の鑑賞を主眼としているとのことです.このためでしょう,演奏曲目は大和調子と三虚鈴という,音楽構成としてはシンプルな曲が選ばれています.

使用されている地無し尺八は,小林照明作三尺三寸管以外は浜松市楽器博物館所蔵の稲垣衣白コレクションの三管です.それぞれの尺八ごとに個性的な音色でしたが,すべてがとても透明感のある音色でした.透明感があるといっても,それがいわゆる「澄んだ音色」ではないことが不思議で,それにもかかわらず「透明感」を強く感じました.使用管の中では私は三世俣野真龍「古可良志」二尺管の音色が最も気に入りましたが,それは単に個人的な好みです.

志村氏の演奏は,このCDの目的が地無し尺八の音色の鑑賞にあるためでしょう,一音ずつを丁寧に吹きこむという,ゆったりとした演奏でした.

02s

浜松市楽器博物館 コレクションシリーズ26「地無し尺八の世界 ~瞑想の奥へ、響きの彼方へ~」
志村哲 2009年10月19日~21日録音
LMCD-1920

大和調子 : 小山照明 三尺三寸管
虚鈴 : 三世俣野真龍「古可良志」二尺管
虚空 : 林虎月「秋草」一尺九寸管
霧海ジ : 三世俣野真龍「露堂々」二尺管
無題  : 古鏡「無銘」一尺六寸管

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コメント

志村さんも照明さんのをほかの古管にならべて録音するとはよほど気に入っているのですね。

古管の良さの難しさは今の尺八より個性が強くて、ある程度吹き込んで慣れないとその良さが出てこないことです。
また現代の耳で聞いたときにはたして良い演奏に聞こえるかというのもあります。
吹いた時の音味というかそういうものが自分にしっくりするときは、「ああいいなあ」と思えます。

正直録音で聞いてそこまで聞き分けられるか自信がありません。

投稿: ろめい | 2011年2月12日 (土) 15時10分

ろめいさん ご無沙汰しています.

「録音→通常の家庭用の再生機」では無理でしょうね.ヴァイオリンでも,名器と普及品の区別は難しいでしょう.特に私はイヤーホーンで聴いているので・・・

ところで,以前のろめいさんのコメントを手違いで消してしまっていました.ごめんなさい.その連絡も忘れていました.ご容赦ください.

投稿: Yatou | 2011年2月12日 (土) 20時20分

昨年、尺八の会で志村さんの「偲」を聴きました。後でご一緒した時に、二尺八寸管だと聞きました。

偲は鈴慕的な曲で、志村さんの地無し管の演奏は他者より目立って印象的でした。日本人の心を揺さぶる梵鐘の様な音色でした。

投稿: 虚韻 | 2011年2月13日 (日) 10時16分

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