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正岡容の随筆「寄席風俗」(1943)

青空文庫で正岡容の随筆「寄席風俗」(1943)に尺八の記述を見つけました.

正岡容(まさおか・いるる):1904(明治37)年~1958(昭和33)
江戸文学や芸能などの研究家兼作者.若いころから永井荷風、岡本綺堂、吉井勇らの影響を受けた.(市川市図書館の解説から)

「寄席風俗」は大正末期の寄席風景を記述した随筆で,正岡の名作の一つです.当時の芸人,彼らの芸が詳しく紹介されています.これを読むと,正岡が寄席を愛していた様子が,良く判ります.その中の「寄席の都々逸」に尺八の演奏が紹介されています.

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尺八の扇遊(立花家)が喨々(りょうりょう)と吹く都々逸に、初秋の夜の明るい寄席で涙をこぼした頃は、あたしもまだ若い、二十一、二の恋の日だった。が――今でもあの人の尺八に言いがたなき悲哀味が、ことに都々逸を吹く時いっそうに強く滲み出ているように思う。
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都々逸に尺八を合せることもあったのでしょうか?

文脈からは大阪の寄席の話とも推測できますが,そのように限定できる文章ではありません.

この立花屋扇遊の尺八には都々逸の演奏に限らず「言いがたなき悲哀味」があったということですが,いったいどんな曲を演奏していたのでしょうか.正岡容が21,22歳の頃,つまり1925(大正14)~1926(大正15・昭和元)ころの話です.

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