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明治時代の尺八資料 2

国立国会図書館蔵書から その2

川本逸童「ヴァイオリン尺八追分節」東京尺八講習会,1912年(明治45年)

変な書名だと思ったところ,これがとんでもない楽譜でした.書名どおりの追分節の楽譜なのですが,尺八用のロツレチ譜と,ヴァイオリン用と称する五線譜と,さらにそれらで表しきれない細かな節回しを「図解」譜で記述してあります.この時代にこんな試みが行われているとは驚きました.この図解譜が秀逸で,もし記述されている音程が正確なら著者は相当な耳を持っていた人です.尺八は2尺1寸管の音程に相当します.尺八譜と五線譜はほぼ正確に対応しています.五線譜には,尺八のユリの指定は書かれていないものの,それ以外は装飾音も含めて同じ旋律がすっきりと書かれています.五線譜は手書きです.この五線譜をもう少し工夫すれば,実際の旋律をかなり正確に表現できるのではないでしょうか.このような曲の場合は,五線譜のほうがロツレチ譜より正確な記録が可能だと思います.

Roture  Gosen Zukai

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コメント

追分の記譜は図解のようなものは今でも利用されています。
あの時代、辻潤のエイシャクバイではないですが尺八、バイオリンというのはいい男子の趣味だったようですね。

投稿: ろめい | 2007年2月 6日 (火) 21時32分

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