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坂口安吾:明治開化 安吾捕物

文学作品の尺八シリーズ:その7
坂口安吾:明治開化 安吾捕物 その一 舞踏会殺人事件

初出は1950年(昭和25年).小説の時代設定は明治18,19年.

時代は富国強兵,和魂洋才を目指し,国内にいろいろな新興勢力がうごめき始めた頃.政商加納五兵衛が自宅で仮面舞踏会を開き,その最中に殺害された.この舞踏会はもともとは鹿鳴館で開かれるものを,思惑があった五兵衛が「時代の風潮にならって立派な宴会室」を作ってあった自宅で開催したもの.時の政治家,外国大使,財界人,政商が集まった中で,虚無僧の仮装をした者が尺八の中に仕込んだ小柄(=こずか 小刀)で五兵衛の腹を刺した.だから殺人犯はその虚無僧の仮装をした者...ところが,虚無僧の仮装をした人物はもう一人いて...しかし,真犯人は...と,推理はすすんでいきます.

しかし,鹿鳴館でやってもおかしくない仮面舞踏会に,虚無僧装束の仮装とは? その他の者の仮装を探すと,「沐浴のヴィーナス」,「回教徒のサルタン」,「箱根の雲助」,「ヨロイ、カブトに身をかため軍配を片手」(大名か?),「神官」,「マスクをかけただけ」...何じゃこれ? まるでコスプレの集会.

まあ,昭和25年に書かれた明治初期が舞台の探偵小説ですから,あまり時代考証はうるさく言わないほうがいいでしょう.あえて言うなら,1950年頃の「虚無僧」のイメージの中に「犯罪」に近いものがあったということでしょうね.

青空文庫HP

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